γGT測定法
γ-グルタミル-3-カルボキシ-4-ニトロアニリド基質法
検体中のγ-GT(γ-グルタミールトランスペプチダーゼ)は、γ-グルタミル基の供与体基質であるL-γ-グルタミル-3-カルボキシ-4-ニトロアニリド(Glupa-C)のγ-グルタミル基を、γ-グルタミル基の受容体基質であるグリシルグリシン(Gly-Gly)に転移し、L-γ-グルタミルグリシルグリシンと5-アミノ-2-ニトロ安息香酸(5-ANB)を生成します。この5-アミノ-2-ニトロ安息香酸の生成に伴う吸光度の増加速度を測定することによってγ-GT活性値を求めます。
測定意義
血清γ-GTの上昇は各種の肝疾患にみられ、その上昇はγ-GTの胆道系への排泄障害による血中移行と、慢性活動性病変による障害肝組織における生成亢進などの機序が関係しており、胆道系酵素や各種逸脱酵素とは異なった臨床的意義を持つとされています。ALP(アルカリホスファターゼ)と異なり、骨疾患や妊娠では上昇は見られません。
血清γ-GTは肝に由来し、その変動は肝や胆道疾患に高い特異性があります。
高値) |
アルコール性肝障害、閉塞性黄疸、肝内胆うっ滞 など |
低値) |
先天性γ-GT欠損症 など |
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参考基準範囲
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血清 |
男性 |
8~60U/L |
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女性 |
6~30U/L |
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(社内データ 男性806例、女性671例より臼井法にて算出) |