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LD 乳酸脱水素酵素

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LD測定法

LD(乳酸脱水素酵素)はβ-ニコチン酸アミドアデニンジヌクレオチド酸化型(β-NAD)の存在下でL-乳酸をピルビン酸へと酸化する反応を触媒してβ-ニコチン酸アミドアデニンジヌクレオチド還元型(β-NADH)を生成しますので、このβ-NADHの生成に伴う吸光度の増加速度を測定することによりLD活性値を求めます。

LD-IF反応図

 

JSCC標準化対応法(LD-LP)

ジエタノールアミン(DEA)緩衝液を使用。

IFCC標準化対応法(LD-IF)

N-メチル-D-グルカミン(NMG)緩衝液を使用。


測定意義

ほとんどすべての細胞に存在し、細胞の障害時に血中に逸脱する酵素であるゆえに、初診時のスクリーニング検査として、重要な役割を示します。すなわち、なにか異常が生じていないかどうかを判定するのに有用です。
また、血中の活性レベルが障害の程度を示すため、重篤度を判定することができます。同じように細胞障害の際に血中に逸脱するASTとの割合から、障害された細胞を推定することができます。
個人の基準範囲、生理的変動幅を考慮して上昇していると判断した場合、何らかの異常があると考えられます。同じ病態による場合、活性値が高ければ高いほど細胞障害の範囲は広いと考えられ、あるいはほかの病態の合併が疑われます。

高値) 血液疾患、心筋・筋疾患、肝疾患、各種がん など
低値) 遺伝子異常、阻害因子、薬剤の投与 など



参考基準範囲


JSCC標準化対応法(LD-LP)
血清:98~221U/L(社内データ 860例より臼井法にて算出)

IFCC標準化対応法(LD-IF)
血清:124~222U/L(JCCLS共用基準範囲より引用)