測定法
L-ロイシル-p-ニトロアニリド基質法
検体中のLAPはL-ロイシル-p-ニトロアニリドに作用するとp-ニトロアニリンとL-ロイシンを生成しますので、p-ニトロアニリンの生成に伴う吸光度の増加速度を測定することによりLAP活性値を求めます。
測定意義
LAP(ロイシンアミノペプチダーゼ)はペプチドのアミノ末端からロイシンを切り出す活性がある酵素で、肝、腎、小腸等様々な組織に存在し、3種のアイソザイム(細胞質LAP、膜結合性LAP、胎盤性LAP)が知られています。細胞質LAPは肝細胞の破壊に伴い血清中に逸脱し活性が上昇します。膜結合性LAPは胆汁中にも存在するため、胆道系、閉塞性黄疸のマーカーとして利用されています。また、胎盤性LAPは妊娠の20週頃より胎児の成長に相関して上昇します。
基本的にLAPは胆汁うっ滞、胆道系の炎症を示す病態が疑われるときに検査します。この病態で主に上昇するのは膜結合型LAPです。特にALP(アルカリホスファターゼ)の上昇時に骨疾患を除外するのに有用です。
高値) | 閉塞性黄疸、肝がん、肝炎、肝硬変症、急性肝炎、リンパ性白血病、リンパ腫 など |
血清 | 30~80U/L |
(日本臨床,Vol.532,p174,1985.) |