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UN 尿素窒素

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各試薬の違い

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測定法

ウレアーゼ-GLDH・UV法


 検体中の尿素はウレアーゼの作用によりアンモニア(NH3)と二酸化炭素(CO2)に分解されます。生じたNH3にα-ケトグルタル酸(α-KG)およびβ-ニコチン酸アミドアデニンジヌクレオチドリン酸還元型(β-NADPH)の存在下でグルタミン酸脱水素酵素(GLDH)が作用することによりL-グルタミン酸とβ-ニコチン酸アミドアデニンジヌクレオチドリン酸酸化型(β-NADP+)が生成されます。この時のβ-NADPHの減少に伴う吸光度の減少速度を測定することによって尿素窒素濃度を求めます。
 なお、検体中にあらかじめ存在するNH3は、ラグタイムの間にGLDHの作用で消去されます。


ウレアーゼ-GLDH・UV・ICDH法


 検体中の尿素は、ウレアーゼの作用によって2分子のNH3と1分子のCO2に加水分解されます。生じたNH3はβ-NADPHの存在下でGLDHの作用を受けてα-KGと反応し、L-グルタミン酸と水分子を生じます。このとき、β-NADPHの減少に伴う吸光度の減少速度を測定することによって尿素窒素(UN)濃度を求めます。
 なお、検体中にあらかじめNH3が存在する場合に生じるβ-NADP+は、Mg2+とイソクエン酸の存在下でイソクエン酸脱水素酵素(ICDH)の作用により再びβ-NADPHへと変換されるため、所定の吸光度が維持されるとともにNH3が消去されます。(第一次反応)
 この後にウレアーゼを作用させて尿素よりNH3を遊離させますが、この際にはICDHの活性発現に必須なMg2+をエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(EDTA)でキレートするためICDHが作用できず、β-NADP+のβ-NADPHの再転換反応は生じないためウレアーゼ反応によって尿素から生じるNH3を特異的にGLDH反応系へと導きます。(第二次反応)

測定意義

肝での尿素サイクルを介して生成され、主に腎で排泄されます。
日常診療では、一般的に腎機能検査として用いられます。
腎機能障害が疑われる場合には必須の検査です。

                     
高値) 腎機能障害、腎毒性薬物の使用、高蛋白食、消化管出血、甲状腺機能亢進症 等
低値) 低蛋白食、多尿状態(尿崩症、マンニトール利尿)、妊娠、肝不全 等
                                                                                   
参考基準範囲
血清 8~20mg/dL
(金井 他,臨床検査法提要,改訂34版,p.470,2015.)
尿 6.5~13g/day
(金井 他,臨床検査法提要,改訂34版,p.161,2015.)